短編集 Vol.9 短編集 宣子 Photo Yamamoto Shin S TOPページに戻る


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地方のとある空港。仕事の関係で19歳の宣子に出会った。明るい笑顔の裏に、年齢をはるかに超えた大人の感性と憂鬱を持っているとは、その時は、知る余地もありませんでした。しかし私は 宣子には仕事を超えた。別の次元の何かがある事だけは気づいていました。人の出会いとは突然で偶然で不思議なものです。何だろう、この感じは、まるで娘のような感覚。違和感のない不思議な女性に、ある日、出会いました。





その目は、鋭く動物の様であり その目は、誰も寄せ付けない力があり その目は、この世のものとは違う妖気がある そして、その目の奥には優しさがある





やんちゃで 頑固で 疑り深くて 人が好きで そして人が嫌いな 優しい娘 心に持っているナイフと、天使の羽と、四葉のクローバーが鈍い光と、白い世界の中で、幸せを探している。幸せは傍にあるのかも知れない。青い鳥、それは宣子自身かも知れない。空港の出会いから5年の月日は過ぎていた。
君は大人になり、私は年老いた。人間は死ぬ前に何を考えるのだろうか・・何人かの人々の残影の中に、私は宣子を見るだろう。いや見たいと思う。
人生というものがエンサイクロペディアのごとく繰り返すのなら、数少ない、もう一度出会いたい人の一人が、宣子であることは間違いないだろう。億と言う群衆の中から、出会った幸運を人は余り意識をしないのかも知れない。しかしそれは神様しか知らない出会いのドラマに繋がっているのだと思う。


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